庄内地方は日本有数のメロン産地として知られ、その中でも「鶴姫メロン」は山形県が誇るオリジナル品種です。鶴姫メロンは品種改良に20年以上の歳月を費やした逸品で、メロン本来の濃厚な甘みと芳醇な香りが特徴的です。
この記事では、そんな鶴姫メロンの味わいや旬などの特徴を中心に、その魅力を徹底解説します!鶴姫メロンをまだご存じない方は、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎
鶴姫メロンとは?
では早速、鶴姫メロンとはどんなメロンなのか詳しく見ていきましょう!
栽培の歴史
鶴姫メロンは、山形県庄内地方で平成10年に誕生した庄内メロンの新品種です。鶴岡市農業協同組合(JA鶴岡)によって開発されたオリジナル品種でもあり、産地を代表する名産品として期待が寄せられています。
登録当初は緑肉種のみでしたが、その後、赤肉種の「鶴姫レッド」も開発されました。現在は緑肉と赤肉の2種類が栽培されています。
味わい
鶴姫メロンは、糖度が高く、上品な香りと甘みが特徴です。糖度は平均14度以上で、中には16度を超える極上品も存在します。
味わいはクセのない上品な甘みとシャキッとした歯ごたえが特徴的で、頬張ると口いっぱいに甘い果汁が広がります。果肉は緻密で、口当たりが非常に滑らかです。熟すと果皮の上からでも分かるほど、甘く芳醇な香りがたちます。
旬の時期
鶴姫メロンは、夏から初秋にかけての収穫が中心となります。具体的には7月上旬~8月上旬頃にかけてとなっており、表面の網目が濃く、しっかりと締まっている状態が食べ頃のサインとなります。
また、鶴姫メロンはハウス栽培も盛んで、露地ものより1ヶ月ほど早い6月下旬頃から7月中旬頃にかけて出回ります。
赤肉種の「鶴姫レッド」もある
鶴姫メロンには、一般的な緑肉品種の他に、赤肉品種の「鶴姫レッド」も存在します。鶴姫レッドは、緑肉種同様に甘みと香りに優れていますが、さらに以下のような特徴があります。
項目 | 特徴 |
---|---|
外観 | 果肉が鮮やかな赤色 |
風味 | 甘みに加えてほのかな酸味も感じられる |
栄養価 | βカロテンが豊富 |
鶴姫レッドは通常の鶴姫メロンよりも糖度が高く、生で食べるのはもちろん、デザートやドリンクに使うのにも適しています。赤肉種は一般的な緑肉種に比べると生産量が少なく希少価値が高いため、旬の時期を狙って鮮度の良い時期に食べるのがおすすめです。
鶴姫レッドメロンについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事もぜひ併せてチェックしてくださいね!
鶴姫メロンの選び方
ここからは、鶴姫メロンの選び方について紹介します。
網目が細かく均一
鶴姫メロンの選び方の一つめの目安は、網目が細かく均一であることです。
熟したメロンは表面に網目状の模様ができますが、その網目の粗さや均一さが品質の良し悪しを表します。網目が粗く不均一だと、糖度や食味が不安定です。
一方、網目が細かく均一なメロンは、次のような特徴があります。
特徴 | 詳細 |
---|---|
甘み・香りが高い | 網目が細かいほど成熟が均一 |
食感が良い | 果肉の締まりが良い |
食味が安定している | 成熟ムラが少ない |
選ぶ際は、網目の細かさだけでなく、その均一さにも注目しましょう。網目に濃淡があったり、ところどころ粗いと品質が不安定です。細かく均一な網目が、高品質な鶴姫メロンの目安となります。
ずっしりと重みがある
鶴姫メロンを選ぶ際、重さを確認するのがおすすめです。手に持ったときにずっしりと重みを感じるものは、果肉や果汁がぎっしりと詰まった美味しいメロンの証です。
重さは品種や大きさによって異なりますが、同じ品種や大きさのメロンを比べる際は、より重いと感じる方を選ぶと良いでしょう。
お尻に弾力がある
鶴姫メロンの熟度を確かめる上で大切な目安のひとつが、お尻の弾力です。お尻とは、つるの付け根の部分のことを指します。食べ頃を迎えた鶴姫メロンは、この部分にしっかりとした弾力があります。
手に取ったときにお尻の部分を軽く押すと、しっかりと戻ってくるはずです。反対に、指の形が残ってしまうほど窪むようであれば、鮮度が落ち過ぎている可能性があります。
お尻の弾力チェックは、皮の色や重さなどと合わせて総合的に判断する必要がありますが、この方法は目視だけでは分かりにくい熟度を確認する上で有効な手段となります。
鶴姫メロンの追熟と保存のコツ
鶴姫メロンは完熟するまで時間がかかります。店頭で購入した、まだ未熟な鶴姫メロンは、以下のポイントに注意しながら追熟させて食べましょう。
- 日陰で追熟させる
- 新聞紙やキッチンペーパーなどで包む
- 追熟には2~3日程度かかる
- 追熟中は2日に1度くらいメロンを確認する
追熟後は以下の期間を目安に保存しましょう。
保存方法 | 期間 |
---|---|
冷蔵庫 | 2~3日 |
冷凍 | 3ヶ月 |
冷凍の際は、メロンを薄切りにして並べた状態でラップをかけると便利です。 解凍後はできるだけ早めに食べきりましょう。上手に追熟と保存を行えば、鶴姫メロンの美味しさを余すところなく堪能できます。
鶴姫メロンのおすすめの食べ方
ここからは、鶴姫メロンのおすすめの食べ方を紹介します。
そのままの食べ方
鶴姫メロンを最も美味しく食べるなら、そのままの食べ方がおすすめです。まずは、メロンを縦半分に切ります。次に、果肉から種を取り除きましょう。そのまま食べても良いですし、一口大に切り分けてから食べるのも良いでしょう。
種の取り方は以下の通りです。
- メロンを縦半分に切る
- スプーンなどで中心の種を掻き出す
- 残った種も手で丁寧に取り除く
生のままの鶴姫メロンは、そのジューシーな甘みと香りを存分に味わえます。火を通すと甘みが失われるため、できるだけ生で食べることをおすすめします。生で食べるのが一番美味しい鶴姫メロンですが、ぜひ新鮮な状態で食べきることをおすすめします。
余ったときにおすすめのアレンジレシピ
生でそのまま食べるのが最もおすすめな鶴姫メロンですが、食べきれないときはアレンジレシピを活用して、最後まで美味しくいただきましょう!
メロンのヨーグルトスムージー
材料
- メロン:1/4個
- プレーンヨーグルト:100ml
- はちみつ:小さじ2
- ミントの葉:適量
作り方
- メロンの皮と種を取り除き、一口大にカットします。
- ミキサーにカットしたメロン、プレーンヨーグルト、はちみつを入れ、滑らかになるまで混ぜます。
- グラスに注ぎ、ミントの葉を添えて完成です。
まるごとメロンゼリー
材料
- メロン:1/2個
- ゼラチン:5g
- 水:大さじ2
作り方
- メロンを半分に切り、果肉をくり抜きます。(皮は器に使用するため傷つけないよう注意しましょう。)
- メロンの果肉をミキサーで滑らかにします。ゼラチンは水を加えてふやかします。
- 鍋にメロンを入れ、80℃前後まで加熱します。ふやかしたゼラチンを加え、混ぜて溶かします。
- ゼリー液を皮の器に流し入れ、冷蔵庫で半日程度冷やして完成です。
その他にも、鶴姫メロンを使ったシャーベットやアイスクリーム、パンナコッタなど、様々なアレンジが可能です。アレンジを加えることで、食べ頃を過ぎてしまった鶴姫メロンも美味しく食べられますよ◎
まとめ
山形県を代表する特産品として知られる鶴姫メロン。JA鶴岡のオリジナル品種で、上品な甘みと滑らかな舌触りを楽しめます。また、香りも非常に良く、完熟するとメロン特有の甘い芳香を強く感じられるのも大きな特徴です。
旬の時期は、7月上旬〜8月上旬頃にかけてとなっており、限られた時期にしか出回らないため、逃さずゲットしたい人はJA鶴岡公式ホームページからの注文がおすすめです。
暑い夏に嬉しい、甘くてジューシーな旬の鶴岡メロンをぜひご賞味ください◎