メロンは、夏の代表的な果物の一つです。緑色の縞模様の外皮に包まれた中には、甘みと香りが凝縮された果肉がずっしりと詰まっています。また、メロンには様々な種類があり、産地によっても味や香りに違いがあります。旬の時期に産地自慢の美味しいメロンを味わうのは、自分へのちょっとしたご褒美としておすすめです◎
この記事では、そんなメロンの産地ごとの旬について詳しく紹介します!
メロンの季節は初夏から夏にかけて
メロンは一般的に初夏から夏にかけての時期が旬と言われています。具体的な収穫時期は品種や産地によって異なりますが、およそ以下の時期がメロンの旬となります。
品種 | 収穫時期 |
---|---|
クインシーメロン | 4月下旬~8月中旬 |
アンデスメロン | 5月上旬~8月中旬 |
マスクメロン | 5月上旬~11月上旬 |
夕張メロン | 6月下旬~8月上旬 |
このように、メロンの収穫時期は産地や品種で異なり、およそ5月下旬から9月上旬の期間に旬を迎えます。初夏の5月下旬から出回り始め、本格的な夏に至る6月から7月頃が最盛期となります。産地の気候に合わせた適期管理により、この時期に甘みと香り高いメロンが楽しめるのです。
【産地別】メロンの代表品種と旬
ここからは、産地別のメロンの代表品種と旬について紹介します。
茨城県
茨城県は、全国有数のメロン産地です。代表品種は「イバラキング」で、上品な味わいと香りが魅力です。10年以上の歳月をかけて開発されたイバラキングは、収穫から販売まで非常に手間をかけて栽培されるため、高価格ながらも全国に多くファンを獲得しています。
イバラキングは4月下旬頃から6月頃にかけて出荷されますが、最も食べ頃となるのは5月下旬頃といわれています。この時期には他の品種のメロンも続々と収穫を迎えるため、茨城県のメロンを存分に楽しめる時期といえるでしょう。
熊本県
熊本県で有名なメロンの産地は、熊本市北区植木町です。代表品種は「肥後グリーン」で、果肉の濃い緑色と糖分をたっぷりと蓄えた濃厚な甘みが魅力です。他にも、熊本県では「アールスメロン」や「アンデスメロン」など数多くの品種を栽培しており、日本を代表するメロン産地として知られています。
熊本県のメロンは5月初旬から7月上旬頃が旬で、肥後グリーンをはじめ、県内各地から美味しいメロンが全国に向けて出荷されていきます。
北海道
北海道は日本を代表するメロン生産地です。特に夕張メロンと富良野メロンは人気が高く、全国的にも有名なブランドメロンです。この2つはどちらも赤肉系の品種で、とろけるような甘みとジューシーな食感が魅力です。
北海道メロンの旬は地域によってもわずかに異なりますが、概ね6月から8月が最盛期となります。また、夕張メロンや富良野メロンに次いで北海道を代表する高級メロン「らいでんメロン」は、メロンの中では珍しく、10月頃まで楽しめます。
山形県
山形県は、西洋種メロンの一大産地です。特に山形県北西部の日本海岸に広がる庄内砂丘で育てられたメロンは「庄内砂丘メロン」として出回り、日本を代表するブランドメロンとして多くの人に愛されています。
代表品種は、JA鶴岡のオリジナル品種でもある「鶴姫」で、青肉と赤肉の2種類あります。青肉の「鶴姫メロン」は糖度が高く、上品な香りと甘みが特徴です。赤肉の「鶴姫レッド」は、強い甘みに加えて程よい酸味も感じられ、濃厚な味わいです。
山形県では6月下旬から8月上旬頃にかけてメロンの出荷が行われています。ハウスものは6月から、露地ものは7月以降から出回るので、お好みの品種やブランドがある人は事前にチェックしておきましょう。
店頭で食べ頃のメロンを選ぶポイント
ここからは、食べ頃を迎えた美味しいメロンを見分けるポイントについて紹介します。
つるの状態
メロンの食べ頃を知る上で、つるの状態は大きな目安となります。メロンのつるには次の3種類があります。
つるの種類 | 果肉の状態 |
---|---|
緑色のつる | 未熟で食べ頃ではありません。 |
半分緑と茶色のつる | 食べ頃が近づいています。 |
完全に茶色のつる | 食べ頃を迎えています。 |
つるの色が完全に茶色くなったメロンが最も食べごろを迎えています。緑色のつるが残っている場合は未熟なので、追熟させる必要があります。
また、つるの根元がくびれているかどうかも重要なポイントです。くびれていれば食べ頃に近づいている証拠です。くびれがなく緑色が残っていれば、まだ未熟と判断できます。
このようにつるの色と形状を確認することで、メロンの食べ頃を見分けることができます。
お尻の柔らかさ
お尻の柔らかさは、メロンの熟度を見分ける大切なポイントです。完熟に近づくにつれ、お尻の部分が徐々に柔らかくなっていきます。
お尻の柔らかさを確認する際は、以下のように手順を踏むと分かりやすいでしょう。
- メロンを手に持ち、お尻の部分を軽く押してみる
- 固ければ未熟、適度な柔らかさがあれば食べごろ
- 過度に柔らかく、へこみが残る場合は過熟
お尻の柔らかさを確認する際は、強く押しすぎないよう注意が必要です。過度な力を加えると、果実が傷つき腐敗の原因になります。また、お尻以外の部分は硬いので、判断の材料にならないことにも留意しましょう。
香りの強さ
メロンの熟れ具合は香りの強さでもわかります。未熟なメロンは香りがほとんどしませんが、食べ頃に近づくにつれてメロン独特の芳香が強くなります。
熟度と香りの強さの目安は以下の通りです。
熟度 | 香りの強さ |
---|---|
未熟 | ほとんど香りがしない。 |
やや未熟 | 顔を近づけるとメロンの香りがする。 |
完熟 | メロン特有の甘い香りが漂う。 |
このように、メロンの香りが強ければ強いほど、食べ頃に近い証拠です。 ただし、あまりに過熟するとかえって香りが弱まったり、ねっとりした異臭がすることもあります。
理想的な食べ頃は、芳香が最も強く漂う「完熟」の状態です。 皮の部分だけでなく、果肉の芳香にも注目しましょう。
まとめ
メロンの美味しい季節は、初夏から夏にかけての時期です。また、産地によって代表品種や旬が異なるため、お気に入りの品種がある人はいつが食べ頃なのか事前にチェックしておくことをおすすめします。
店頭で食べ頃のメロンを選ぶポイントは、つるの状態や果実のお尻の柔らかさ、香りの強さなどです。産地や品種にもよりますが、この時期にじっくりと熟成された香り高いメロンが楽しめますよ◎