メロンはジューシーで甘みたっぷりの夏の味覚の代表格です。しかし、「熟し足りなくても物足りない」「熟し過ぎても美味しくない」と、食べ頃を逃してしまうと本来の美味しさを味わえません。
この記事では、そんなメロンの食べ頃を見分ける方法と、正しい追熟のやり方について詳しく紹介します。また、完熟メロンの保存方法やアレンジレシピも併せて紹介するので、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎
メロンの旬はいつ?
メロンの旬は、初夏から真夏にかけての期間です。日本では一般的に、以下のような時期がメロンの収穫シーズンとされています。
品種 | 収穫時期 |
---|---|
クインシーメロン | 4月下旬~8月中旬 |
アンデスメロン | 5月上旬~8月中旬 |
マスクメロン | 5月上旬~11月上旬 |
夕張メロン | 6月下旬~8月上旬 |
栽培環境によって多少の前後はありますが、概ね5月から7月が旬の時期となります。この時期に収穫されたメロンは、適度な日照と温度によってみずみずしく甘みが増し、風味も良好になります。
そのため、食べ頃を迎えたメロンの美味しさを最大限に堪能したいのであれば、初夏から真夏にかけての時期に収穫されたものを選ぶのがおすすめです。
メロンの食べ頃を見分けるポイント
ここからは、メロンの食べ頃を見分けるポイントについて紹介します。
ヘタ(つる)の状態
メロンの食べ頃を知る上で、つるの状態は大きな目安となります。メロンのつるには次の3種類があります。
つるの種類 | 果肉の状態 |
---|---|
緑色のつる | 未熟で食べ頃ではありません。 |
半分緑と茶色のつる | 食べ頃が近づいています。 |
完全に茶色のつる | 食べ頃を迎えています。 |
つるの色が完全に茶色くなったメロンが最も食べごろを迎えています。緑色のつるが残っている場合は未熟なので、追熟させる必要があります。
また、つるの根元がくびれているかどうかも重要なポイントです。くびれていれば食べ頃に近づいている証拠です。くびれがなく緑色が残っていれば、まだ未熟と判断できます。
このようにつるの色と形状を確認することで、メロンの食べ頃を見分けることができます。
お尻の柔らかさ
お尻の柔らかさは、メロンの熟度を見分ける大切なポイントです。完熟に近づくにつれ、お尻の部分が徐々に柔らかくなっていきます。
お尻の柔らかさを確認する際は、以下のように手順を踏むと分かりやすいでしょう。
- メロンを手に持ち、お尻の部分を軽く押してみる
- 固ければ未熟、適度な柔らかさがあれば食べごろ
- 過度に柔らかく、へこみが残る場合は過熟
お尻の柔らかさを確認する際は、強く押しすぎないよう注意が必要です。過度な力を加えると、果実が傷つき腐敗の原因になります。また、お尻以外の部分は硬いので、判断の材料にならないことにも留意しましょう。
香りの強さ
メロンの熟れ具合は香りの強さでもわかります。未熟なメロンは香りがほとんどしませんが、食べ頃に近づくにつれてメロン独特の芳香が強くなります。
熟度と香りの強さの目安は以下の通りです。
熟度 | 香りの強さ |
---|---|
未熟 | ほとんど香りがしない。 |
やや未熟 | 顔を近づけるとメロンの香りがする。 |
完熟 | メロン特有の甘い香りが漂う。 |
このように、メロンの香りが強ければ強いほど、食べ頃に近い証拠です。 ただし、あまりに過熟するとかえって香りが弱まったり、ねっとりした異臭がすることもあります。
理想的な食べ頃は、芳香が最も強く漂う「完熟」の状態です。 皮の部分だけでなく、果肉の芳香にも注目しましょう。
メロンの追熟
ここからは、メロンの追熟について解説します。
追熟することで本来の甘みを引き出せる
メロンは収穫後も追熟が進み、果肉が柔らかく熟すことで甘みが引き出されます。追熟とは、植物が成熟する過程で起こる変化のことで、桃やりんご、マンゴーなどにも起こります。
追熟が進むと、果皮の上からでも分かるほど果肉が柔らかく、香りも強くなります。購入直後とは明らかに状態が変化するので、食べ頃を逃さないよう、完熟サインをしっかりと見極めることが大切です。
メロンの追熟のやり方
メロンを自宅で追熟させる際は、以下の手順で行ってください。
- 箱入りの場合、必ず箱から出す
- メロンのお尻にふきんやキッチンペーパーを4つ折りにして敷く
- そのまま風通しの良い涼しい場所に常温で2~3日置く
箱に入ったまま常温保存すると、箱の中の湿気で傷みやすくなってしまうため、必ず外に出しましょう。また、直射日光やクーラーの冷気が当たる場所は、メロンの追熟に不向きなため、できるだけ風通しが良く、涼しい場所を選びましょう。
なお、追熟が進み過ぎると過熟となり、食味が落ちてしまうので注意が必要です。こまめに様子をチェックし、完熟サインを見逃さないようにしましょう。
完熟メロンの保存方法
ここからは、完熟メロンの保存方法について紹介します。
冷蔵保存
追熟によって食べ頃を迎えたメロンはあまり日持ちしないため、それ以上は常温に置かず、冷蔵庫で保存しましょう。
冷蔵保存の際のポイントは以下の通りです。
- 完全に密閉せず開口部を作る:密閉すると熟成ガスが溜まり、早期腐敗の原因に
- できるだけ低温で保存する:冷蔵庫の野菜室など、低温部に保存するのがベスト
冷蔵庫内で他の食品から離れた場所に保存し、定期的に様子を見るのがおすすめです。傷みが見られたら、早めに食べきるようにしましょう。
冷凍保存
冷蔵庫で保存できる期間を過ぎた場合、メロンを長期保存する方法として冷凍保存が有効です。冷凍すれば、約1ヶ月ほど完熟メロンを保存できます。
冷凍保存の手順は以下の通りです。
- メロンを種とへたを取り除いて一口大に切る
- フリーザーバッグに入れ、空気を抜いて密閉する
- -18℃以下の冷凍庫で保存する
解凍時は以下の点に注意しましょう。
- 自然解凍が基本
- 電子レンジで解凍する場合は、短時間で解凍する
- 解凍後はできるだけ早く食べきる
冷凍メロンはそのままでも美味しく頂けますし、スムージーやシャーベット、アイスクリームのトッピングなど、アレンジ次第で様々な用途に活用できます。
完熟メロンの絶品アレンジレシピ
ここからは、完熟メロンを使った絶品アレンジレシピを紹介します。
メロンとヨーグルトのムース
- 調理時間: 約180分 (冷やし固める時間含む)
- 費用目安: 800円
【材料 2人前の分量】
- メロン 1/4個
- 無糖ヨーグルト 150g
- 生クリーム 100ml
- はちみつ 大さじ2
- レモン汁 小さじ1
【作り方】
- メロンは種とわたを取り除き、適当な大きさにカットしてピューレ状にします。
- 生クリームを泡立てます。
- 無糖ヨーグルトにはちみつとレモン汁を加えて混ぜ合わせます。
- メロンのピューレを3に加えてさらに混ぜ、2の生クリームを加えて優しく混ぜ合わせます。
- カップに流し入れ、冷蔵庫で3時間以上冷やし固めます。
このレシピは、メロンの甘さとヨーグルトの酸味がマッチした、爽やかなデザートです。はちみつの優しい甘さがアクセントになり、特別な日のデザートにもぴったりです。
メロンはちみつケーキ
- 調理時間: 約120分
- 費用目安: 1500円
【材料 2人前の分量】
- メロン 200g
- はちみつ 大さじ2
- レモン汁 大さじ1
- 卵 2個
- 砂糖 50g
- 薄力粉 100g
- 生クリーム 200ml
- 砂糖(生クリーム用) 20g
【作り方】
- メロンは種と皮を取り除き、小さくカットしてピューレ状にします。
- 卵は室温に戻し、卵黄と卵白に分けます。卵白は冷蔵庫で冷やしておきます。
- 卵黄に砂糖を半量加え、白っぽくなるまで泡立てます。
- 別のボウルで冷やした卵白を泡立て、残りの砂糖を3回に分けて加え、メレンゲを作ります。
- 卵黄のボウルにメロンのピューレ、はちみつ、レモン汁を加えて混ぜ合わせます。
- 薄力粉をふるい入れ、さっくりと混ぜ合わせた後、メレンゲを3回に分けて加えてさっくりと混ぜます。
- 生地を型に流し入れ、170℃に予熱したオーブンで約30分焼きます。
- 生クリームに砂糖を加えて泡立て、冷めたケーキに塗って完成です。
このレシピは、メロンの甘さとはちみつの風味が生きたスポンジケーキです。レモン汁が加わることで、爽やかな酸味がアクセントになります。お好みでメロンの果肉をトッピングしても美味しいですよ。
メロンとナタデココのトロピカルゼリー
- 調理時間: 約120分 (冷やし固める時間含む)
- 費用目安: 500円
【材料 2人前の分量】
- メロン 200g
- ナタデココ 60g
- 砂糖 大さじ1
- 水 200cc
- 粉ゼラチン 8g
- 水(ゼラチン用) 大さじ3
【作り方】
- 耐熱容器に水(大さじ3)、粉ゼラチンを加えてふやかします。
- メロンは半量を保存袋に入れて粗くもむ。残りの半量は1.5cm角に切ります。
- ふやかしたゼラチンをラップをせずに600Wのレンジで20秒加熱して溶かします。
- 鍋に粗くもんだメロン、水(200cc)を入れて中火で熱し、アクを取りながら2分程煮て砂糖を加えて混ぜ、粗熱をとります。
- ゼラチン液を加えて混ぜ、バットに流し入れて冷蔵庫で2時間程冷やし固めます。
- ゼリーが固まったらフォークで粗くほぐし、ボウルにメロン、ナタデココ、ゼリーを入れて混ぜ合わせます。
- 器に盛り付けて完成です。お好みでミントの葉をトッピングしても。
このレシピは、メロンの甘みとナタデココの食感が楽しめるトロピカルなゼリーです。しっかりと冷やしてからお召し上がりください。おもてなしにもぴったりな一品です!
まとめ
メロンの旬は、5月から8月にかけての夏の時期です。この時期のメロンは食べ頃を迎え、甘みもジューシーさも格別です。
また、その中でも十分に熟した美味しいメロンを見分けるには、つるの状態、お尻の柔らかさ、香りの強さに注目しましょう。もし購入したメロンが未熟な場合、常温に2~3日ほど置いて追熟させることで、甘みと柔らかさがアップしますよ。
食べ頃のメロンは、生でそのまま味わうのが最もおすすめですが、この記事で紹介した絶品アレンジレシピを活用すれば、大量消費にも役立ち、無駄なく美味しく食べることができます。メロンの食べ頃をしっかりと見極めて、旬の味覚を存分に堪能しましょう◎