だだちゃ豆は、山形県鶴岡地区(旧鶴岡市)でのみ栽培される江戸時代から続く在来種の枝豆です。通常の枝豆と比べるとやや小ぶりな形状が特徴的で、独特の風味と強い旨味と甘みが人気の理由です。暑い夏に収穫を迎えることもあり、冷たいビールにピッタリなおつまみとして多くの人に愛されています。
この記事では、そんなだだちゃ豆の特徴や枝豆との違いなどについて詳しく紹介します!
だだちゃ豆とは
「だだちゃ豆」の名前の由来については諸説ありますが、最も有力なのが山形県の方言に由来するという説です。
「だだちゃ」とは、山形県庄内地方などで使わる「お父さん」という意味の方言で、その昔、庄内藩鶴岡の殿様が大変な枝豆好きで、毎日枝豆を持ち寄らせては「今日はどこのだだちゃが作った枝豆か?」と尋ねていたことが由来とされています。また、だだちゃ豆が誕生したとされる江戸時代では、家長であるお父さんが、まずはじめに食べるから「だだちゃ豆」と呼ばれるようになったといわれています。
また、だだちゃ豆はその美味しさから「枝豆の王様」とも称されており、原産地である山形県を中心に、古くから夏の風物詩として親しまれています。
だだちゃ豆と枝豆の違い
だだちゃ豆は枝豆の一種ですが、一般的な枝豆とは見た目や味などの特徴が異なり、別物として扱われています。だだちゃ豆は枝豆と比べると少し小さく、丸みを帯びた形状をしています。また、さやには茶色の産毛があり、豆の薄皮が濃いのが特徴です。
茶豆は通常の枝豆よりも日持ちが悪く、栽培も難しい品種ですが、旨味や食味に優れているため山形県の庄内地方や新潟県などでは特産品として盛んに栽培されています。
だだちゃ豆は噛めば噛むほどに口の中で風味が増すため、シンプルに茹でただけでも味わい深い一品となります。
だだちゃ豆の美味しい食べ方
ここからは、だだちゃ豆の美味しい食べ方を紹介します。
茹でる
だだちゃ豆本来の美味しさを味わうには、シンプルに茹でて食べるのがおすすめです。適度に火を通すことで豆本来の風味が引き立ち、歯ごたえも残った状態で食べられます。
茹で方は簡単です。まずは少なめの水で枝豆を洗います。鍋に塩と多めの水を入れ、沸騰させます。そこへだだちゃ豆を入れ、3分ほど茹でます。茹で過ぎると豆が柔らかくなりすぎるので注意が必要です。茹で上がったら、ザルなどに上げて水けを切り、うちわで扇ぎ一気に熱を冷まします。
茹でたてのだだちゃ豆は、豆本来の旨味が味わえる逸品です。
焼く
だだちゃ豆は焼いても美味しく食べられます。焼くと豆の旨みが凝縮され、香ばしい風味が楽しめます。焼き方は簡単で、だだちゃ豆を軽く湯がいてから、フライパンなどで炒めるだけです。塩や油、バターなどで味付けをすれば、さらに風味が増します。
焼いただだちゃ豆はおつまみにぴったりです。ビールのおともにしたり、ご飯に混ぜて食べるのもおすすめです。また、サラダやパスタなど、様々な料理にトッピングとして使えば、食事がぐっと華やかになりますよ。
アレンジレジぴ
だだちゃ豆は茹でたり焼いたりするだけでなく、様々なアレンジレシピにも活用できます。
だだちゃ豆のお味噌汁
材料
- だだちゃ豆(サヤごと):好きなだけ
- 味噌:適量
作り方
- 鍋に水を入れ、生のだだちゃ豆を入れて火にかけます。
- 青っぽさが抜けたら、味噌を溶かし入れたら完成です。
だだちゃ豆のサヤからは良い出汁が出るため、ぜひサヤごと煮込んでみてください◎
だだちゃ豆おにぎり
材料
- 茹でただだちゃ豆(サヤから外したもの):お好み
- 炊いたご飯:お茶碗1杯分
- 塩昆布:お好み
作り方
- だだちゃ豆を細かく刻みます。(大きさはお好みで大丈夫です)
- 炊いたご飯に刻んだだだちゃ豆と塩昆布を混ぜ込みます。
- 手を水で軽く濡らし、ご飯を握れば完成です。
だだちゃ豆を刻むことで、ご飯とよく混ざり、ザクザクとした食感が楽しめますよ◎
まとめ
だだちゃ豆と枝豆は、見た目は似ていますが、見た目や味、栽培方法などに違いがあります。だだちゃ豆は山形県鶴岡市で生産されており、茹でたり焼いたりして食べられます。サラダや和え物、豆ごはんなど、様々なアレンジ料理にも活用できます。
今年の夏は、冷たいビールと一緒に旬のだだちゃ豆を存分に味わってみてはいかがでしょうか◎